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2017年11月02日

クトゥルフTRPG「知ラナイ家」リプレイ

TRPGというものを一度やってみたいと、長年思っていた。

(参考)
"NinjaSlayerBurgerTRPG"で学ぶ、正しいテーブルトーク
●TRPGってなんだろう? 〜ゲームを始める前に必要なもの
●実際にゲームをしてみよう!


いい加減思ってるだけなのが嫌になって、適当に募集してみたところ、
親切な人がゲームマスター(GM:ゲームの進行役)を引き受けてくれることになった!

記念にその初回ゲームのリプレイを書いておく。
実際はサイコロを転がしていろいろ判定したりとかいろいろしたのだが、
リプレイをあくまで読み物としてまとめるために、そこらへんは端折ったり改変したりしてざっと書きあげた。


今回はGMの意向で、こちらのシナリオを使わせてもらった。
【CoCシナリオ】知ラナイ家
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以下のリプレイには、「【CoCシナリオ】知ラナイ家」の一部ネタバレが含まれます。

--------------

●プレイヤーたち●


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【鈴木 滑男】
すずき なめお
19歳 料理人。
たまたま始めたカーリングバーのバイトで、心身ともに依存するほどカーリングにのめりこむ。
バイトではサッポロ一番などを出しているため、特に料理が上手なわけではない。
幼少期に、満州から引き揚げてきた曾祖母に育てられたため中国語が堪能。


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【ガンジー】
80歳前後の老人。
凄腕のエクソシストで、オカルトの知識が豊富。


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【デオドロ=ターベル】
31歳の浮浪者。
デオドロは若くして軍隊に志願し、3年の戦役の後に終戦を迎え、祖国に帰還した
英雄として祖国に迎えられ、年金をたくさん貰うことだけを心の支えに戦場を生き延びたデオドロを待っていたのは、
長引く戦乱から国全体が疲弊し、反戦へと傾いた世論を受けた民衆からの冷たい目線と、不十分な額の社会保障だった
身体こそ健全な状態で生き延びられたものの、デオドロの精神は軽いPTSDと祖国への失望に打ちのめされ続け、身寄りもないデオドロはいつからか自堕落な路上生活を送るようになる

ある年、デオドロは冬の寒さを凌ぐため映画館の屋根裏に住み着いていた
映画の音声が常に聞こえる以外は快適な住処で、デオドロはここが気に入っていた
拾ったがらくたを持ち込み、悠々と過ごすデオドロだったが、その選択がただでさえクソだった彼の人生を大いに狂わせることになる
ちょうどその映画館では、バイオレンスSF映画「宇宙特務刑事ロベルト・デッカー」がロングラン上映されていたのだ
酒と薬に溺れ、意識が朦朧としトランス状態にあったデオドロは、「宇宙特務刑事 ロベルト・デッカー」の音声を何十回も聴いているうちに洗脳状態に陥り、
ついに自らを「デオドロ・デッカー」と名乗り、宇宙犯罪者を探して街中で警棒を振り回すようになってしまった

もはや兵士だったころの技術や精神力は完全に錆びつき、酒とホテルからのゴミ箱の中身と、宇宙特務刑事としての誇りだけが彼の精神を支えている



●本編開始

ある夏の日。
3人は、親しい友人が入院したという話を聞く。

鈴木滑男「なんでも、ベッドから起き上がれないらしいぜ」
ガンジー「やべえ」
デオドロ「見舞いに行こう。こんな時だ、顔ぐらいは見てやらんとな。」


友人はベッドに寝かされていた。
意識はあるようだが、どこか虚ろな顔で宙を見たままで、何を話しかけても反応しない。
埒が明かんし飽きたので、3人は適当なところで別れの挨拶をして、それぞれの家に帰った。


その夜、3人の携帯にLINEのメッセージが届く。
差出人はベッドから動けなかったはずの友人からだ。

デオドロ「あー、あいつしょっちゅういろんなアカウント乗っ取られて
 スパム送ってきやがるんだよ!!
 ウイルス仕込まれてるページとかだったりして最悪だわ。
 どうせまたバイアグラの広告か、レイバンのサングラスが2499円だろ。
 勘弁して、ほんと、マジで。」


見てみると、
「これのせいだ」
という短いメッセージの後にURLが貼られている。
3人は、何かに操られるようにそのURLを開いてしまう。
そこにはこう書かれていた。

・・・・・

●霊がいるか調べる方法!
最後まで見てから実行してみてください!

@目を閉じて次のことを頭の中で想像してください
Aまず自分の家の玄関の前に立っています
B玄関のドアを開けて家の中に入ります
C家の中にある全ての窓を開けます(ちゃんと歩いて部屋を歩き回るところを想像をします)
D玄関に戻ってください
E今度は開けた窓を閉めます
F再び玄関に戻ってきます
Gそして目を開けてください
もし家の中で何かに出会ったり、何かがいたりしたら、それはあなたの家にいる霊です!

・・・・・


それを見て、3人はまるで導かれるように、強制的に。
催眠術にでもかけられたように、目を閉じる。
――自分の家を、想像しようとして。

あなたが想像したのは、別の家だった。
アパートの一室だ。広めなアパートの前にあなたはいる。
玄関に入ったところで、『それ』と目があった。
1ダース以上の青い目があなたを見ている。期待や情愛に満ちたその瞳から、貴方は目が離せない。

3人は、はっと目を開けた。
なんであんなものを想像してしまったのだろうか、とため息を漏らす。
そして、異変に気付く。
3人がいた場所は、先ほどまでの自室ではなく、先ほど想像したアパートの玄関だった。


3人は気が動転しながらも何とか正気を保ち、あたりを見回した。

デオドロ「なんじゃこれは!」

ドアを開けようとするがビクともしない。
ダメ押しに警棒でガンガン殴りつけるが、ドアは頑丈で壊れない。

鈴木滑男「玄関に3人もいるの狭い」
デオドロ「無暗に動くな、絶対何かある!」


デオドロは玄関の横にあった靴箱を開けた。
三人分の靴が入っている、男用、女用、子供用。
デオドロは男用の靴を片方、ポケットに入れた。

デオドロ「万が一の時に、目潰しに投げつける」


さらに靴箱の下も調べた。
不自然な水たまりがある。

デオドロ「なんだこれは!」
デオドロは水たまりを除き込んだ。
途端に胸中に、不安のような焦燥のような、不可思議な気持ちが沸き上がってきた。
ハッとして背後を振り返った。
黒いモヤのような何かが、遠くに見える。
デオドロ「???」

鈴木滑男「俺が見てみよう」
滑男は料理や薬物に多少詳しいので、液体の正体を見抜けるだろうと思い、
匂いを嗅ぐために鼻を近づけた。
滑男はうっかり近づきすぎて、鼻で液体を吸ってしまった。
鈴木滑男「!!! オエエエエ!! グエ!!」
途端に胸中に、不安のような焦燥のような、不可思議な気持ちが沸き上がってきた。
ハッとして背後を振り返った。
黒いモヤのような何かが、遠くに見える。
鈴木滑男「???」

ガンジー「?? どういうこと?」
ガンジーは足先を水たまりに突っ込んでみた。
途端に胸中に、不安のような焦燥のような、不可思議な気持ちが沸き上がってきた。
ハッとして背後を振り返った。
黒いモヤのような何かが、遠くに見える。
ガンジー「???」


鈴木滑男「この水はよくわからん。放っとこう。」
ガンジー「ドアを開けてみよう」
鈴木滑男「どれから行こうか」
デオドロ「みだりに触るのは良くない。
 ドアノブに電流が流されているかもしれない!!」

鈴木滑男「確かに」
ガンジー「慎重にいこう」

3人は靴箱の靴をありったけ、ドアというドアにガンガン投げつけまくった。
特に反応はない。
罠はなど仕掛けられていないようだ。

ガンジー「左から開けるぞ」
デオドロ「慎重に行け」

ガンジーは電流トラップを警戒して、落ちている靴を手袋のように使い、慎重にドアを開けた。


脱衣所のようだ。
洗面用具やタオルなどが置いてある。
風呂場に続くドアは閉じられている。

デオドロ「装備を整えるんだ!」
デオドロはタオルを一枚とり、利き腕にグルグルと巻き付けた。
デオドロ「これで利き腕を保護する、犬に食いつかれそうになっても安心だ」
鈴木滑男「なるほど」


デオドロはさらにタオルを一枚とり、ポケットに入っていた靴を先にくくりつけた。
デオドロ「威嚇用の武器だ、リーチがある。ものを探る時にも使える」
ガンジー「なるほどな」


デオドロはさらに大きなタオルを一枚とり、石鹸水によく浸して軽く絞った。
デオドロ「これは左手に持つ。
 これをサッと相手にかぶせれば、こっちの動きが見えなくなった相手を一方的に殴れる。
 振り回して飛沫を浴びせれば、相手をひるませたり目潰しの効果も期待できるだろう。」

鈴木滑男「なるほど」
ガンジー「理に適ってる」


滑男とガンジーはどうしたものか迷った後、適当に数枚タオルをとってポケットに突っ込んだ。


鈴木滑男「風呂場も見てみよう。俺が行くわ。」
デオドロ「風呂場に敵がいる場合、ゆっくり開けるのは完全に悪手だ。
 むこうはさっきから、俺たちがこっちにいるのがわかっているはずだ。
 扉をバッと蹴り開けて飛び込んで、不意を突いてやれ。」

ガンジー「なるほどな」

滑男は風呂場のドアを勢いよく蹴り開け、中に飛び込んだ。
浴槽に腐乱死体がある!
中には大きな鏡があり、何か赤黒いもので「見てはいけない」と書かれている。
鏡の中に、黒いモヤのような何かが見える。
玄関で見た時より近づいているようだ。

鈴木滑男「うおおお!!」

滑男は飛び込んだ先のあまりの惨状に、取り乱し、錯乱状態に陥った。
正気を失った滑男には、浴槽と死体が職場のキッチンに見えた。
鈴木滑男「ラーメンを作るぞ!」
滑男は死体の肉をいじり回し始めた。

デオドロ「何がどうなった」
ガンジー「おーい! 何があったんだ!」


突然気のふれた滑男が、風呂場から飛び出してきた。
鈴木滑男「ラーメン!」
洗濯機のホースをもぎ取ろうとして、盛大にこけた。
デオドロ「くせえ!!!」
ガンジー「なにしてんだ!!」
デオドロ「お前その中にもう一回入ってろ!」

デオドロは滑男を思いきり風呂場に蹴り込み、ドアを閉めて洗濯機を引き倒してつっかえにし、中から開けられなくした。
滑男は蹴り込まれた衝撃で、正気に戻った。
鈴木滑男「なんだこれ!! おええええ!!!!」
デオドロ「洗ってから出て来い!」
ガンジー「くさい」
デオドロ「リンスもして、くさいから」
鈴木滑男「おえええ!!!」


洗濯機を雑にドアから退かしてから、体を洗う滑男を放ったらかし、ガンジーとデオドロは玄関に戻った。

ガンジー「他の部屋も見ようぜ」
デオドロ「右の部屋はどうだ、なんだこれは!!」

デオドロは部屋の扉にかかっていたプレートを、咄嗟に警棒で叩き落とした。
プレートが、裏返って床に落ちた。
「狂人は虚像に焦がれる」と書いてある。
2人は酷く不気味な予感を感じ、しばらく無言で立ち尽くした。


滑男は体を洗い終え、風呂場から出てきた。
脱衣所で見つけたバスローブを拝借して着ている。
鈴木滑男「セレブだ」
ガンジーとデオドロが呆然と立っている。
鈴木滑男「なにしてんの」
2人は何も答えない。

鈴木滑男「なんだよ」
滑男は二人を押しのけて、右の部屋の扉を調べた。
鍵がかかっているようだ。
鈴木滑男「まあいいわ。こっちも開けてみようようぜ。」
滑男は玄関から見て正面のドアに近づいた。
ドアノブに電流が流れているかもしれないとデオドロは言ったが、
普通に考えてこんなところにわざわざ電流を流すやつがいるわけがない。
ゆっくりとドアを開けた。


中はリビングのようだ。
そこには三人の家族が机に座っていた。
美味しそうなごはんの香りが漂ってくる。
カツ丼なのだろうか。卵と混ざった甘辛い出汁醤油のたれの香りと、カツが揚がる香ばしい香りが鼻孔をくすぐる。三つ葉の爽やかな香りもふわりと香ってくる。
娘らしき幼い少女が懸命に箸を動かしてごはんをかっこみ、それを見ながら母親らしい温厚そうな女性と、父親らしき穏やかな男性が笑っている。
幸せそうな光景だが、瞬きをする間に彼らは消えた。
先ほど見た暖かそうな光差し込むリビングはもうそこにはなく、すさんだように冷え切ったリビングだけが、夏の夕日の中に照らされていた。

鈴木滑男「なんなんだ・・・」
ガンジー「何があった?」
鈴木滑男「なんか人がいて、カツ丼食って消えた。3人家族だった。」
デオドロ「???」

3人はリビングに入った。
リビングには大きな机、キッチン、ベランダに続く窓、テレビがある。
また、隣の部屋に続く扉もあるようだ。
ガンジー「外が見える!」
3人は窓を開け、ベランダに出た。
ベランダの隅に新聞記事が落ちているのを見つけた。
2,3年ほど前の新聞記事である。

『無理心中か?一家全員が自殺
 9月10日、都内某所のとあるマンションにて一家全員の自殺がおこった。
 一家はそれぞればらばらの場所で死んでおり、原因は不明。遺書なども見つかっていない。
 父親である藤堂安臣さん(37)はマンションの屋上から飛び降り、
 母親の藤堂芳野さん(34)は風呂場で手首を切り、娘の律花ちゃん(7)は部屋で首吊り死体となって発見された。
 それぞれの死体は死亡推定時刻が著しく異なっており、警察は現在事故・事件の両面から調査中である。』


鈴木滑男「風呂場に死体あったね」
デオドロ「ラーメンにしようとしてたやつな」
ガンジー「頭おかしい」


外では、夕日が煌めいていた。
夕日は夏の終わりの鮮やかな紅に光っているが、どこかおかしい。
濃い霧のようなものが出ていて、周りがよく見えない。
下を覗いてみても、ここが何階かもわからないほど靄がかかっている。

鈴木滑男「飛び降りれないかな」
滑男は玄関の靴を持ってきて、ベランダから下に投げた。
耳をそばだててみても、靴が地面に当たる音は聞こえなかった。
デオドロ「そんな小さいものじゃだめだ。
 もっとデカいものを派手に落とそう。」

デオドロはリビングにあったテレビを持ち上げ、ベランダに持ってきた。
途中で何か鍵のようなものが床に落ちたが、ベランダからテレビを投げるほうが先だ。
デオドロ「おらっ!!」
テレビはものすごい勢いで下に落ちて行った。
しかしいくら待っても、地面に当たった音は聞こえなかった。
ガンジー「おかしい」
鈴木滑男「変だな」


3人はリビングに戻り、部屋の中を調べることにした。
デオドロはキッチンに行って、鍋を探した。
デオドロ「鍋を被る。頭を守る。強くなる。」
見つけた鍋は新品のようで、鏡のようにピカピカだ。
途端に胸中に、不安のような焦燥のような、不可思議な気持ちが沸き上がってきた。
デオドロは、ハッとして背後を振り返った。
黒いモヤのような何かが見える。
玄関で見た時より近づいているようだ。
デオドロ「ウオオオ!!!」
デオドロは咄嗟にキッチンに飛び乗り、石鹸濡れの大きなタオルを闘牛士のように使いながら、靴をしばりつけたタオルを滅茶苦茶に振り回した。
高所に陣取って敵を威嚇し、戦術的にも精神的にも優位に立つのだ。

ガンジーは、部屋の真ん中にあるテーブルの上を調べた。
時計、読みかけの本、鏡が置いてある。
ガンジー「本を読むのじゃ」
本の題名は「映り込むもの」。
子供向けのホラー小説のようだ。

・・・・
とある幽霊に呪われてしまった結果、
鏡や水たまりなどに映る自分の姿が恐ろしく見えるようになってしまった主人公の少女。
その幻影から逃げる為に方法を探しながら、なるべく鏡像を作らないようにしていたのだが、
6回目に鏡像を結んでしまったとき、いきなり鏡の中に映った何かに食われてしまう。
・・・・

という内容である。

ガンジー「こいつは・・・」
ガンジーは、滑男とデオドロを呼び寄せ、本の内容についてかいつまんで説明した。
デオドロ「さっき鍋を見た時、妙なものが出たぞ」
鈴木滑男「玄関の水たまりと、風呂場の鏡を見た時もだ」
デオドロ「光を反射する物を見るとやばいのか?」
ガンジー「やべえ!死んじゃう!」


デオドロ「もう俺は何も見んぞ!!」
デオドロはポケットからタオルを取りだし、引き裂いて自分の顔に巻きつけ、目隠しをした。
デオドロ「これで化けもんからは無敵だ!」
鈴木滑男「なるほど」
ガンジー「理に適っている」

残る二人も同じようにして、自分に目隠しをした。

デオドロ「余ったタオルを振り回して、周りのものを探りながら進むんだ!」
鈴木滑男「なるほど」
ガンジー「理に適っている」

前が見えない3人は、タオルを振り回してそこら中のものをガンガン殴りながら進みはじめた。
鈴木滑男「奥のまだ入ってない部屋に行こうぜ」
滑男はリビングの奥の部屋の扉を開けて、タオルで中を探りはじめた。
中は妙にくさい。
振り回したタオルに、何か柔らかいものが当たってぐしゃりと音をたてた。
鈴木滑男「なんだこれ」
デオドロ「なんじゃあ」

デオドロも部屋に入って、タオルを振り回した。
何か柔らかいものが当たって、ぐしゃりと音をたてた。
ガンジー「記事に書いてあった首つり死体かな?」
デオドロ「この部屋くっさいわあ、外に出よう」



3人は、タオルを振り回しながら部屋の外に出た。
ガンジー「くさいアパート」
鈴木滑男「さっき落ちた鍵をどっかに使おう」
ガンジー「どこいった」
デオドロ「なんも見えんわ!ワハハハ!!」

神の声『このままだとゲームが進まないので、目隠し禁止にします。』

突然3人の顔に痒みが走った。
3人とも、目隠しをすると蕁麻疹が出る病気にかかったのだ!
鈴木滑男「かゆい」
ガンジー「とろう」



目が見えるようになった3人は、玄関に戻って相談を始めた。
鈴木滑男「どうするよ」
ガンジー「とりあえず鍵を」
デオドロ「まて、あの死体を作って、いま俺たちを監禁している犯人の目的は何だ?
 本と記事の内容から推測するに、最終的に俺たちを殺そうとしているのは間違いない!」

鈴木滑男「そうか、そいつをぶちのめせばいいんだな」
ガンジー「なるほどな」
デオドロ「この家のどこかに、犯人が隠れているに違いない!
 風呂場にはいない、リビングにもいなかった、右の部屋はずっと鍵がかかっている。
 残るはリビングの奥の部屋だ!
 あそこのどこかに犯人が隠れているに違いない!!」


デオドロ「ウオオオ!!」
デオドロは勢いよくダッシュし、奥の部屋に駆け込んだ。
デオドロ「逮捕だ!!!」
部屋のクローゼットを蹴り壊し、扉が開くと同時に、石鹸濡れのタオルを中に被せ、そこらじゅうを滅茶苦茶に殴りつけた。
待ち伏せしている相手に馬鹿正直に向かっていっても、返り討ちにあうだけだ。
相手の意表を突き、逆にビビらせて、視界を奪ってタコ殴りにして完全に制圧する。
デオドロの考えた逮捕術の基礎だ。
デオドロ「ウオオオオ!!!」
ガシャーン!!
タオルの下で、何か大きなガラス製品が割れる音がした。
どうやら大きな鏡か何かをカチ割ったらしい。

神『物の場所が元のシナリオと違いますが、
 リアルの時間がもう遅いことや話の展開や、
 プレイヤーが完全に初心者なことなどを考慮して、こういうことにします。
 ハウスルールだ。』



急にアパート全体の雰囲気が変わった。
窓の外の霧が晴れ、死体のにおいが消えていく。
鈴木滑男「なんだなんだ」
ガンジー「外が見えるぞ」

玄関の方から風が吹いてくる、扉が開いているようだ。
鈴木滑男「おおい、玄関開いてんぞ」
デオドロ「なんだと! 逃げやがったな!!」

デオドロは憤怒の形相で玄関に走っていく。
デオドロ「逮捕だ!!」
玄関を蹴り開けて、デオドロは外に走って行った。
ガンジー「どっか行った」
鈴木滑男「待ってくれ!」

滑男も後を追いかけて、外に出て行った。
ガンジー「まじで」
ガンジーは、何の確認もせずに外に出ることに不安を覚えたが、
部屋に置いていかれる方がもっと不安だったので、2人の後を追って外に出た。


気がつくと、朝だった。
あれは夢だったのだろうか。

3人はいつもの日常に戻っていく。
ふと見た鏡に、何かが写っていた。
小さな少女が微笑んで手を振っている。
そしてその少女の手を、誰かがつかむ。
両親らしき腕と手をつなぎ、彼女は鏡の奥に消えていった。


滑男とガンジーは、少しだけ誇らしげな気分になった。
知らない家の、小さな少女と家族は、救われたのだ。
デオドロだけは、犯人を逃がして警棒で殴れなかったことを根に持ち、しばらく不機嫌だった。
posted by ボロ物置 / Volomonwoky at 23:57| Comment(2) | TrackBack(0) | TRPG
この記事へのコメント
面白だったからもっとやってくれ
Posted by at 2017年11月05日 01:29
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Posted by ボロ物置@管理 at 2017年11月05日 08:08
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